海士町を舞台に企業研修 実践者との出会いで人は変わる

人口約2300人の島根県の離島・海士町を拠点に、企業等への人材育成事業に力を入れる「風と土と」。同社にとって、人材育成事業とは未来に向けた仲間づくりでもあり、代表の阿部裕志氏は「未来に向けて挑戦する生き方を体現している人に出会うことで、人の意識は変わっていく」と語る。

「教える」ではなく「伝わる」教育

――阿部さんは2008年に海士町(あまちょう)に移住し、起業されて以来、企業等を対象にした人材育成事業にも力を入れています。

阿部 裕志

阿部 裕志

株式会社 風と土と 代表取締役
1978年愛媛県生まれ。京都大学大学院にてチタン合金の研究で修士号を取得後、トヨタ自動車の生産技術エンジニアとして働くが、現代社会のあり方に疑問を抱き、2008年海士町に移住し、起業。地域づくり・人材育成・出版事業を行う。環境省・プラットフォームのあり方に関する検討ワーキング委員、海士町教育委員教育長代行などを歴任。著書に『僕たちは島で、未来を見ることにした』(木楽舎)。

私は研修には3種類あると思っていて、1つは知識を得る研修、2つ目が技術を磨く研修、3つ目は意識が変わる研修です。知識や技術の研修は都会にも良いものがたくさんありますから、海士町でやる意味があるのは意識が変わる研修だと思います。

私たちは、地域や自然の現場を体感し社会課題への挑戦者たちに触れる、現在進行形・体感型・対話型の研修を行っています。最初は岩本悠君(地域・教育魅力化プラットフォーム代表理事)と一緒に半信半疑で企画したのですが、やってみたらもの凄い感動的なシーンがたくさん生まれ、地域・参加者・自社の三方良しの研修だと確信しました...

(※全文:2533文字 画像:あり)

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