育児休業の愛称を「育業(いくぎょう)」に決定、東京都

東京都は6月29日に開催した「育休取得応援サミット」で、今年4月から5月にかけて公募していた育児休業の愛称を「育業(いくぎょう)」に決定したと発表した。

「育業」は、応募総数8,825件から、選考委員による選考や商標の確認などを経て決定された。小池百合子都知事は「育児は、未来を担う子供を育てる大切で尊い仕事です。『業』という言葉には、仕事という意味のほかに『努力して成し遂げること』という意味もあります。苦労も大きいでしょうが、その分、幸せや喜びも大きいのが育児ではないでしょうか。まさに、育『業』と呼ぶのは、ふさわしい活動と思います」とコメントした。

また、小池都知事は、業務はチームワークが重要であるように、育児は夫婦だけでなく、周囲の協力が不可欠と指摘。皆で協力し合うということが育業に込められた思いであり、経営者や管理職、同僚に育業の応援を求めた上で、「『育業してきます。私は育業中です。』と胸を張っていえる社会にしていきたい」と述べた。

選考委員を務めた、事業構想大学院大学学長の田中里沙氏は、「育休の発想や見方を大胆に変えていきたいというタイミングにおいて、育業は、対比が大変わかりやすく、行動変容につながる言葉ではないか」とコメント。また、「育児もキャリアというメッセージがより認識されるのではないか」と指摘した上で、「短く、力強い響きで、意志や活力が感じられる言葉だ」と述べた。 

「育休取得応援サミット」では、選考委員を務めた、サイボウズ株式会社代表取締役社長の青野慶久氏、タレントの杉浦太陽氏らで、育業を社会に広げていくためのマインドチェンジの必要性などが議論された。「育休取得応援サミット」の様子は、下記URL先でアーカイブ配信されている。
https://kodomo-smile.metro.tokyo.lg.jp/kids/summit.html

今後、東京都では、愛称「育業」のロゴを作成する予定で、「育業」を活用したロゴマークを効果的に活用し、愛称の普及・浸透に繋がるキャンペーン・イベント等を実施する事業者を募集している。「育業」応援プロジェクトは下記URL先から応募できる。
https://udkb.f.msgs.jp/webapp/form/24434_udkb_40/index.do

22.6.30news1

「育休取得応援サミット」での小池都知事と選考委員。写真提供:東京都