まちづくりは人づくり 地域のキャリア教育を牽引し、新たな挑戦へ

大分県日田市において、地域で働く大人たちが小中高生に自らの仕事や生き方を語る「おとな先生」プロジェクトなどを展開してきた岡野涼子氏。地域の活性化にも貢献し、多彩なキャリアを歩んできた岡野氏は今、大分県議会議員として新たなチャレンジを続けている。

「日田には仕事がない」
高校生の声が挑戦の契機に

岡野 涼子

岡野 涼子

大分県議会議員
一般社団法人NINAU 創立者
1978年、大分県日田市生まれ。東京の大学を卒業後、OBS大分放送に入社。結婚を機に退職し、キャリアコンサルタントに転身。大分大学のキャリア支援課に勤める傍ら、地元・日田で始めた高校生のキャリア教育が実を結び、一般社団法人NINAUを設立。2019年には株式会社ENTOを起業。2023年4月に大分県議会議員選挙に当選。

現在、大分県議会議員を務める岡野涼子氏は、日田市を拠点に地域の未来を担う若者の育成に取り組んできた。岡野氏は日田市で生まれ、高校までを地元で過ごした後、東京の大学に進学。人口減少や少子高齢化は全国の課題だが、日田市も例外ではない。地域や企業の担い手は年々減り、米殻店だった岡野氏の実家も自身の大学時代に廃業したという。

岡野氏は学生時代にアルバイトとして働いた日田市の喫茶店「嶋屋」の店主で、地元の観光振興に力を注いだ故・石丸邦夫氏から多くの学びを得たと振り返る。

「石丸さんは『まちの文化は人がつくる。最後は人が大事』といつもおっしゃっていました。その教えは今も私の活動の根底にあります」

大学を卒業した岡野氏は「地域を元気にする仕事がしたい」と考え、…

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