アクティブ・ラーニングの先進事例 創造的思考法を取り入れた知識創造教育

前回、新しい教育の在り方として創造的思考法を紹介した。今回は、実際に全国の大学・大学院で進めている地域再生や組織活性化、また看護教育の現場で用いられている思考・分析法について、教育プログラムの開発者として解説する。

写真分析法を用いた、ワークショップで地域再生

山浦 晴男

山浦 晴男

1948年長野県生まれ。中央大学卒業。川喜田二郎氏主宰の研究所で KJ法の研究と普及に20年間従事。その後、情報工房を設立。企業・行政・医療機関の人材育成や組織活性化、地域再生支援に携わる。現在、情報工房代表、千葉大学大学院看護学研究科特命教授、旭川医科大学大学院と山梨県立大学大学院、名桜大学大学院、健康科学大学で非常勤講師。著書に『発想の整理学 ─AI に負けない思考法』(筑摩書房)、『質的統合法入門 ─考え方と手順』(医学書院)など。

北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科では、文系・理系のいかんにかかわらず通用するリベラルアーツ教育として、「知識創造論」の講義を1998年以来行っている。

担当している國藤進教授は、座学的教育となることを疑問視し、2008年から、学生の強い希望と教育 GP(質の高い大学教育推進プログラム)の予算が獲得できたことから、フィールドワークを含むグループ知識創造教育に着手した。筆者は教授からの依頼で非常勤講師として、2011年から2016年まで参画。地域再生や組織活性化のための「寄りあいワークショップ」の手法を4日間(合宿形式)の講座プログラムとして…

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