持続可能な社会へと導く座標

八百万の神と、唯一の答えのなさ
三代豊国(歌川国貞)「出雲国大社八百万神達縁結給図 」

旧暦十月、全国の神々が出雲に集うと伝えられる。各地では神が留守になる「神無月」、出雲ではすべての神が在す「神在月」。集った八百万の神々は、人と人との「縁」を結ぶ相談をするのだという。三代豊国が描いたのは、その壮大な寄り合いの図である。 唯一絶対の神が答えを定めるのではなく、無数の神が集い、語らい、縁を結ぶ――本連載の取材でも、議論はここに触れた。複雑な課題に、必ずしも正解があるわけではない。立場の異なる多くの主体が集い、掛け合わさるなかでこそ、答えは立ち上がる。出雲の神々の寄り合いは、分野を越えて人と人を結ぶ「つなぎ役」の、いわば原風景なのかもしれない。
提供:アフロ

持続可能な社会を考えるとき、二つの問いが立ち上がる。まずは、個人と社会、どちらを支えるのか。つぎに、成長と生存、どちらを取るのか。

東京大学大学院教授の北村友人氏は、この二つの問いを軸に取り、交差させて、社会の課題を一枚の座標に置いた。それが、「4象限」の地図である。そしてその地図は、つなぎ役がどこで必要になるのかを照らし出す。

本連載は、北村氏と、東京都市大学大学院教授の佐藤真久氏の対談で進んでいる。この4象限を主題とする対談は、今回が全3回の2回目となる。

(※全文:4870文字 画像:あり)

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