中小企業庁、後継者を後押しする「アトツギ支援コンソーシアム」設立
中小企業庁は7月20日、350以上の民間機関等の賛同を得て、「アトツギ支援コンソーシアム」を設立した。団塊の世代が75歳以上の高齢者になると言われる2025年が迫る中、事業承継は喫緊の課題だ。これまで中小企業庁では、主に現在の経営者に対して様々な支援を実施しているが、一層早期の事業承継を進めるため、後継者に対しても十分な後押しを実施することが重要となっている。そこで、後継者に対する支援を実施・検討している支援機関等の賛同の下、後継者支援の好事例を共有するイベントを開催し、「アトツギ支援コンソーシアム」を設立した。
「アトツギ支援コンソーシアム」とは、後継者支援に賛同する支援機関等が有志で集まった共同体であり、後継者支援の気運を支援機関側から高めていくものだ。7月20日のイベントでは、冒頭で長峯大臣政務官から、後継者の挑戦を後押しするために、官民一体となった取組が重要である旨のビデオメッセージがあった。また、既に後継者支援を実施している自治体及び金融機関の担当者から支援事例の紹介があった。その後、トークセッションにおいて、後継者支援について、支援機関の担当者同士や後継者同士による活発な議論が行われた。
「アトツギ支援コンソーシアム」では今後、毎年フォローアップ会議を開催し、支援事例の共有などを図る。また、支援機関同士の連携、「アトツギ甲子園」との連携強化等に繋がる取組の実施も検討していく。これまで中小企業庁では、令和2年度から後継者が既存の経営資源を活かした新規事業アイデアを競い合うピッチイベントである「アトツギ甲子園」を実施してきており、今後「アトツギ支援コンソーシアム」と「アトツギ甲子園」の両輪で後継者支援の気運を一層高めていく。
画像はイメージ
Photo by Gerd Altmann,Pixabay