【11月6日関芳弘文科大臣会見要旨】書道に無形文化遺産の登録勧告、「大変喜ばしい」

関芳弘文部科学大臣は2026年11月6日、記者会見を開いた。冒頭では、日本がユネスコ無形文化遺産に提案していた書道について、評価機関から無形文化遺産の代表一覧表への記載がふさわしいとの勧告を受けたと報告した。質疑応答では、書道を取り巻く課題、学校教育における書写・書道の役割、米国Google社が公表した学習用アカウントでのインターネット検索やAIの利用制限について答えている。

11月30日から開催の政府間委員会で正式決定へ

関大臣は冒頭、日本がユネスコ無形文化遺産に提案していた書道について、評価機関による事前審査の結果、無形文化遺産の代表一覧表への記載がふさわしいとの勧告を受けたと報告した。

書道は、筆や墨を用い、伝統的な筆遣いや技法によって文字を表現する我が国の貴重な文化だと関大臣は説明する。そのうえで、今回の勧告を「大変喜ばしい」と述べた。

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今後は、11月30日から中国で開催される政府間委員会で正式に決定される予定だ。関大臣は、登録に向けてしっかりと対応していく考えを示した。

担い手不足、関係団体と連携し魅力を発信

幹事社の記者は、国内で書道人口が減少し、筆や墨などの書道用具をつくる職人の高齢化や後継者不足が課題になっていると指摘したうえで、こうした書道を取り巻く状況を改めてどう受け止めているかを問うた。

関大臣は、書道は日本の伝統的な生活文化の一つであり、継承と振興を図ることは重要だと答えた。一方で、書道の担い手の不足など、さまざまな課題があることも承知しているという。継承と振興には、これまで書道に触れる機会が少なかった人にも関心を持ってもらうことが必要だとの考えを示している。

こうした課題を踏まえ、関大臣は今回の登録勧告を契機に、関係団体や関係機関と連携しながら、国内外での書道の魅力発信や理解促進に取り組みたいと述べた。具体例として挙げたのは、書道をはじめとする生活文化と異なる芸術分野を組み合わせた新たな魅力発信の取り組みと、書道などの伝統文化を親子で体験する機会を提供する取り組みへの支援だ。

毛筆の学び、デジタル時代こそ身体性も重視

別の記者は、学校教育における書道の役割を取り上げた。日本では小学生のころから学校教育の中で書写に親しんでいるが、パソコンの普及などで若い世代が筆を手に取る機会は減っているのではないかという問題意識だ。そのうえで、若い世代への書道の継承に向け、次期学習指導要領を見据えた学校教育での書道にどのような役割や意義があると考えるかを尋ねた。

関大臣は、毛筆を用いた書写・書道は、文字を正しく整えて書く力を育むだけでなく、文字文化への理解や豊かな感性の涵養にも資する大切な学びだと答えた。GIGAスクール構想で1人1台端末が導入された後も、学習指導要領に基づき確実な指導を推進しているという。

社会全体でタイピングなどによる文字入力の機会が増えている点にも、関大臣は触れた。そうした中でも、正確に書く力を身につけることや、日本の文字文化について実感を伴った理解を深めることは重要だとの考えである。

次期学習指導要領については、こうした観点に加え、デジタル時代だからこそ身体性もあわせて重視する方針が打ち出されている。関大臣は、書写・書道の丁寧な指導も引き続き推進する方向で検討がなされていると承知していると述べた。

GoogleのAI制限、学校への影響を検討

続いて別の記者は、米国Google社が11月3日に発表した方針を取り上げた。世界各国の小中高校の児童生徒が校内や自宅で使う学習用アカウントで、インターネット検索や人工知能(AI)の機能の利用を制限するという内容だ。来年に導入する予定だと報じられており、日本の学校現場にも影響が及ぶ可能性があるとみられている。記者は、日本の小中高校に対して何らかの対応を求める意向があるかを尋ねた。

関大臣は、個別の民間事業者によるサービスの変更について、具体的なコメントは差し控えたいと述べた。そのうえで、11月3日付のGoogle社の公表内容によれば、学校が教室内でAIをコントロールできるようにするための措置だと承知しているという。文部科学省としては、今後の具体的なサービス内容やサービスの導入時期を注視し、学校への影響などについても適切に検討していく。

また、文部科学省は「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」の改定に向けて検討を進めている。関大臣によると、改定にあたっては、AIサービスを開発・提供する事業者向けの留意事項を新たに盛り込む方向で検討しているところだ。今回のような例も踏まえながら、改定に向けた検討を進めていく考えを示した。

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