「自分は食べなくていい」物価高が追い詰めるひとり親家庭 保護者約5割が1日2食以下 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン調査

認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンは、運営するフードバンク「グッドごはん」を利用する低所得のひとり親家庭を対象に、収入や暮らしの状況に関するアンケートを実施した。2026年2月18日から3月3日にかけて行われた同調査では、有効回答数1,818名から切迫した家計と食生活の実態が浮き彫りとなっている。

給食のない休日に深刻化する欠食

調査結果によると、学校給食のない休日において、1日の食事回数が2食以下に減少する子どもの割合が、平日の3倍に達した。食事回数が減る理由の多くは「経済的理由で家庭での用意が困難」という点に集約される。自由記述では、成長期に必要な栄養や量を確保できないことへの不安や、肉・魚といったタンパク質源が高騰し、購入を諦めざるを得ない苦悩の声が多数寄せられた。

認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン公式プレスリリースより

保護者が自らの食事を犠牲に

子どもに食べさせることを優先し、保護者自身が食事を制限する傾向も顕著である。回答者の約5割が1日の食事を2食以下で済ませており、経済的な理由で自分の食事の量や回数を減らす頻度について「ほとんど毎日」と答えた人が最多となった。また、物価上昇の影響によりよくとっている行動(複数回答)の中でも、「自分(保護者)の食事の量や回数を減らす」が最も多く選択されている。自分の食事を1日1回に抑えたり、子の残り物を食べたりすることで、自身の健康に支障をきたしているケースも報告されている。

認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン公式プレスリリースより

賃上げなき物価高がもたらす生活困窮

家計状況は極めて厳しい水準にある。有効回答者の約半数が世帯年収200万円未満であり、就労者のおよそ5割が非正規雇用で働いている(2025年末時点)。また、就労している回答者のうち、昨年に職場で賃上げが「なかった」と回答した人が約6割にのぼる。住居費や光熱費などの固定費を支払った後、1ヶ月の生活費や食費として使える金額が「月3万円未満」である家庭は約4割にのぼる。総務省が2025年に発表した家計調査の食費平均(2人世帯で月約7万9千円、3人世帯で月約9万2千円)と比較しても、支援を必要とする世帯の困窮ぶりは明白だ。

構造的な課題への社会的な支援

グッドネーバーズ・ジャパンは、2017年から「グッドごはん」を通じて食品配付を続けているが、支援を求める世帯は増加傾向にある。同団体は、こうした状況は個々の家庭の問題ではなく、物価上昇をはじめとした外部環境の変化によって生じる構造的な課題であるとし、自治体や企業、個人などさまざまな立場の人々が現実を共有し、社会全体で支え合う視点の重要性を訴えている。