図書館、全国に過去最多の3,400館 1人あたり貸出冊数も4.8冊で増加傾向、文科省調べ

文部科学省は7月30日、2024年度「社会教育調査」の結果(速報値)を発表した。

社会教育とは、公民館や図書館、青少年施設など、学校と家庭以外の場で行われる教育のこと。同調査は、全国の社会教育関係施設の数や利用状況について調べるもので、およそ3年ごとに実施。前回調査は2021年度。

調査結果によると、2024年10月1日現在、図書館は全国に3,400館、博物館は1,344館、生涯学習センターは1,079館。前回調査からそれぞれ6館、39館、583館増加し、いずれも過去最多となった。一方、公民館(1万3,031館)や青少年教育施設(783館)、社会体育施設(4万5,140館)は減少傾向にあった。

管理を外部に委託する「指定管理者制度」を取り入れた施設の割合は、図書館で22.2%、博物館で26.6%、生涯学習センターで29.7%。劇場・音楽堂等では60.4%に上り、社会教育施設全体でも32.8%となった。女性教育施設および生涯学習センターを除くすべての施設種で、前回調査から増加した。

2023年度間における社会教育施設の1施設あたりの利用者は、公民館(学級・講座の受講者数+諸集会の参加者数+利用者数)が1万1,768人、図書館(諸集会の参加者数+図書を借りた延べ人数)が4万9,376人、博物館(学級・講座の受講者数+諸集会の参加者数+入館者数)は10万3,994人、生涯学習センター(学級・講座の受講者数+諸集会の参加者数+会議室等の貸出しを受けた団体の延べ人数)が3万3,114人。全施設種で増加が見られた。

図書館の総貸出冊数は5億9,389万5,145冊、総貸出回数は1億6,623万2,784回だった。これを総人口で割った、国民1人あたりの貸出冊数および貸出回数は、それぞれ4.8冊、1.3回。いずれも前回調査(4.2冊、1.1回)から増加した。

調査結果の詳細は以下から確認できる。
https://www.mext.go.jp/content/20250730-mxt_chousa01-000043878_01.pdf

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