中高生向けアントレ教育を展開、日本に起業のエコシステムを築く
カピオンエデュケーションズは和歌山市に本部を置き、全国の中高生にアントレプレナーシップ教育を提供する団体だ。曽我弘氏と能登左知氏の2人が設立し、2016年に活動を開始。実際に起業する若者も輩出しており、2018年には中小企業庁「創業機運醸成賞」を受賞している。
起業経験者が起業を教える
プログラムを発足
曽我 弘
能登 左知
一般社団法人カピオンエデュケーションズの理事長、曽我氏自身も起業経験者だ。新日本製鉄を退職後、1991年にシリコンバレーに移住した曽我氏は、シリコンバレーに20年間滞在して、数社のスタートアップを創業。自身が立ち上げた画像圧縮技術開発ベンチャーを、アップルに売却した実績を持つ。
カピオンエデュケーションズを率いる曽我氏と能登氏の2人は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の研究者に対する起業支援にも携わっているが、中高生向けのアントレプレナーシップ(起業家精神)教育を始めた背景には、「大人になってからでは遅すぎる」という問題意識があった。
「シリコンバレーの高校では、授業でビジネスやファイナスが教えられ、高校生の起業コミュニティもあります。ビジネスのことを理解するには、早くから学んだ方がいい。日本でも若年層に対するアントレプレナーシップ教育が必要だと考え、カピオンエデュケーションズを立ち上げました」(曽我氏)
カピオンエデュケーションズは、独自のアントレプレナーシップ教育「GTE」を展開している。その名称には、次代を担う子どもや若者たちに、Global(グローバル)、Technology(テクノロジー)、Entrepreneurship(アントレプレナーシップ)のマインドセットを根付かせたいという思いが込められている。
GTEのプログラムの一つであるサマースクールでは、…
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