和歌山大学 学部の枠を越えて学びを追求、地域と共存共栄する大学に

国立大学で唯一の観光学部を擁し、地域に密着した教育を全学で推進する和歌山大学。本山貢学長は、「地域と共に課題を見つめ続け、人材の育成を誠実に進めてきたことこそが本学の強み」と語る。和歌山大学の教育研究の強化と今後の方向性について、本山学長に話を聞いた。

国立大学で唯一の観光学部、
地域に密着した教育に力を注ぐ

本山 貢

本山 貢

和歌山大学長
1962年、岡山県生まれ。専門はヘルスサイエンス、スポーツ科学。福岡大学体育学部卒業、福岡大学大学院修了後、福岡大学体育学部助手、同大学医学部研究生、九州大学非常勤講師などをへて、1996年に国立大学(現・国立大学法人)和歌山大学教育学部に講師として赴任。1997年、助教授。1998年、「高齢者の高血圧症および高脂血症の運動療法に関する研究」で博士(体育学)を取得。2004年4月、和歌山大学教育学部教授。2019年4月、同教育学部長、2023年4月、同大学長に就任。

──本山学長は、今年4月に学長に就任されました。これからの社会を担う人材の育成に向けて、どういった取組を進められますか。

和歌山大学は、教育学部・経済学部・システム工学部・観光学部・社会インフォマティクス学環の4学部1学環を擁する学士課程と、修士課程・博士課程・専門職学位課程からなる大学院課程から構成される、南近畿の中核をなす総合大学です。

大学運営において、もっとも基礎となる部分は教育、すなわち人材の育成です。私たちは入学したZ世代の学生を鍛え、社会に送り出していく責任があります。本学では一貫したディプロマ・ポリシーのもと、各学部・学環、大学院においてそれぞれ特色のある教育プログラムを提供するほか、「学部の枠にとらわれない学び」を提供しています。

教育学部では県内の小規模学校と連携し、学生の教育実践力向上と、地域連携の重要性を学ぶ滞在型(ホームステイ型)の教育実習や体験活動を実施しています。また、運動会や文化祭支援など、学生が学校教育を通じて…

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