人的資本と女性リーダーの育成 企業経営・教育機関 双方に必要な視点

人的資本を生かすために欠かすことのできない女性の育成と活躍。しかし、日本は未だジェンダー後進国から脱却できずにいる。昨年『男性中心企業の終焉』を上梓し話題を呼んだ浜田敬子氏に、企業における女性リーダー育成の観点から寄稿いただいた。

人材版伊藤レポートにおける
「女性」への言及の少なさ

浜田 敬子

浜田 敬子

前Business Insider Japan統括編集長、元AERA編集長。
1989年に朝日新聞社に入社。前橋、仙台支局、週刊朝日編集部を経て、99年からAERA編集部。副編集長などを経て、2014年からAERA編集長。17年3月末で朝日新聞社を退社し、アメリカの経済オンラインメディアBusiness Insiderの日本版を統括編集長として立ち上げる。20年末に退任し、フリーランスのジャーナリストに。22年8月に一般社団法人デジタル・ジャーナリスト育成機構を設立。複数のTV番組でコメンテーターを務めるほか、ダイバーシティや働き方などについての講演多数。

昨今の人事界で注目を集めているのが、「人的資本経営」という概念だ。経済産業省が開催した「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会」の結果をまとめた「人材版伊藤レポート」と呼ばれる報告書で、改めてその必要性を再認識させられたと言ってもいい。

報告書では企業の競争力の源泉は人材であり、持続的な企業価値の向上のためには「人的資本(Human Capital)」が重要だと強調している。人事・人材戦略をコーポレートガバナンスの文脈で捉えることの重要性や、企業価値は生産設備などから人材など無形資産に移っていること、人事部門に偏りがちだった人事・人材戦略を、経営戦略として捉え直すことの必要性も指摘している。その上で人材は「伸び縮みする資本」なのだから、適切な機会や環境が与えられれば価値は上昇すると述べている。

(※全文:3077文字 画像:あり)

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