将来のIPOを見越して情報開示 スタートアップの人的資本経営

大企業の課題だと考えられがちな人的資本の情報開示。フィンテックスタートアップのJPYCは、2019年の創業ながら2022年6月に人的資本に関する情報公開を行い、注目を集める。代表の岡部典孝氏は、失敗を恐れず急成長を目指す企業文化のためにも人的資本経営が必要だと語る。

組織の問題は「人」の問題
変化の激しい組織こそ人が重要

岡部 典孝

岡部 典孝

JPYC株式会社 代表取締役
一橋大学経済学部在学中の2001年1月に有限会社(現 株式会社)リアルアンリアルを創業、代表取締役ならびに取締役CTO/CFOに就任。2001年3月に一橋大学経済学部を中退。その後、2017年2月にリアルワールドゲームス株式会社を協働創業し、取締役CTO/CFOに就任、同社取締役 ARUK担当を歴任。2019年11月にJPYC株式会社を設立し代表取締役に就任、現在に至る。iU情報経営イノベーション専門職大学 客員教授、一般社団法人ブロックチェーン推進協会 理事も務める。

JPYCは2019年11月に創業。前払式支払手段扱いの日本円ステーブルコインの分野をリードするフィンテックスタートアップだ。ステーブルコインとは、米ドルや日本円、金といった資産の裏付けをもち、安定性を高めるよう設計された仮想通貨の一種のこと。

「日本はプリペイド大国ですが、そのプリペイドをブロックチェーン上に乗せて流通させるという領域にいち早く取り組みました。『社会のジレンマを突破する』をミッションにしています」と代表の岡部氏は話す。

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