AIで人材を可視化、日本企業の「人への投資」を問い直す
人的資本経営の実現に向けて、AIにはどのような可能性があるのか。大学で人的資源管理やキャリア開発を研究し、また実務家として20年近く、人材マネジメントを含めたコンサルティングに携わってきた立命館大学大学院・永田稔教授に、AI活用と人材育成について話を聞いた。
一人ひとりの社員が有する
「発揮能力・行動特性」を可視化

永田 稔
立命館大学大学院 経営管理研究科 教授
株式会社ヒトラボジェイピー 代表
1990年一橋大学社会学部卒業。1997年カリフォルニア大学ロスアンジェルス校(UCLA)アンダーソンスクールにてMBA取得。松下電器産業(現パナソニック)、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、ワトソンワイアット(現ウイリス・タワーズワトソン)に入社。20年近く、ビジネスモデル、組織モデル、人材マネジメントモデルを一体としたコンサルティングに従事。2016年6月にウイリス・タワーズワトソンを退社し、ヒトラボジェイピーを設立。共著に『AI活用によるデジタル人事の教科書』など。
── 人的資本経営の実現に向けて、何が重要になると見ていますか。
近年、企業競争力の決定要因が「人」にシフトしつつある中で、投資家は企業に対し、「人」に関するリスクとリターンの積極的な開示を求めています。
投資家からの期待に応えるためには、「人材の可視化」が不可欠です。しかし、一般社員を含めて全社的に人材を可視化しようとすると、対象は数千人、数万人規模になりますから、何らかのテクノロジー活用が欠かせません。
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