デジタルアプリを活用、楽しく資産形成を学ぶ

新学習指導要領により、高等学校でも資産形成や投資についての学びが扱われることになった。中京大学附属中京高等学校では、大学と企業が開発したゲームアプリを通じた金融投資教育を実施。外部人材とも協力しつつ進めた授業の様子を聞いた。

新たに始まる金融投資教育、
教員も不安

石原 玄紀

石原 玄紀

きわみアセットマネジメント株式会社
コンサルティング部 部長 CFP®

山元 亜弥子

山元 亜弥子

学校法人梅村学園
中京大学附属中京高等学校 家庭科教諭

荻内 規史

荻内 規史

株式会社エイチームフィナジー
デザイン開発部 部長

来年度から高等学校で「金融教育」が始まる。これに先立ち、同校の2年生の家庭科の時間に、外部講師を招いて特別授業が行われた。

授業の冒頭、ファイナンシャルプランナーの石原氏が生涯を見通したライフプランの必要性や投資のことを簡単に説明。その後、生徒たちはシミュレーション型のウェブアプリゲームに取り組んだ。

ゲームは「明日、学校で将来のお金の勉強をするって言ってたけど、何するんだろう?」と不思議に思っている男の子のもとに、“教授”と名乗る男性が現れ、「65歳以降、生活していくために必要な貯蓄額を知っている?」と問うところから始まる。生徒たちはさまざまな職業に就く人の人生を疑似体験し、年代ごとに変化する収入に合わせ、貯蓄割合、資産運用の計画、保険加入の有無などを検討したり、ライフイベントやソーシャルイベントへの対応を経験したりしながら、投資や生涯の資産形成をゲーム感覚で学んでいった。

ゲーム作成の発案者は中京大学経済学部の鈴木崇児教授。石原氏が所属するきわみアセットマネジメント、エイチームの荻内氏と協力しオリジナルのアプリ教材として完成させた。従来から家庭科の授業では、家計管理や契約、クレジットカード利用など消費者として必要な内容を学習してきた。しかし「投資・資産形成に関しては、…

(※全文:2067文字 画像:あり)

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