リンクアンドモチベーション、従業員エンゲージメントに関する研究レポートを公開
株式会社リンクアンドモチベーションは8月23日、レポート「企業価値評価における従業員エンゲージメントデータの活用可能性に関する分析」を公開した。
人的資本経営に注目が集まる中、「人材版伊藤レポート」および内閣府「人的資本可視化指針」において重要と述べられている「従業員エンゲージメント」について、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー株式会社およびアスタミューゼ株式会社と共同で行った研究結果をまとめたもの。従業員エンゲージメントの高さは企業の成長につながるのかを、各種の分析を通じ検討している。
例えば組織のエンゲージメント状況を全従業員へのアンケートをもとに偏差値化した「エンゲージメントスコア」(ES)と、企業の収益性を表す代表的な指標である「自己資本利益率」(ROE)との相関係数について検証。
2015年から2023年にかけて収集された上場企業203社のESを、その企業のROEと照らし合わせたところ、相関係数は0.18(p値<0.001)となり、有意な正の相関関係が確認された。
また、企業をES52以上と52未満のグループに分け、それぞれについてROEの平均値・中央値を計算したところ、平均値は前者では9.7%、後者では6.4%、中央値は前者では11.4%、後者では6.3%となり、高ESグループのROEが優れる傾向が読み取れた。
業務への意欲の高まりが利益成長を促し、結果としてROEの上昇をもたらしているのではないかとしている。
レポートは以下から読むことができる。
https://www.lmi.ne.jp/about/me/finding/filedownload.php?name=af9c447007293e1b2fced9f795b353a8.pdf
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