文科省、学習障害(LD)を持つ児童生徒の把握・サポートに取り組む教育委員会向け支援事業の公募を開始
文部科学省は6月16日、2025年度「学習障害のある児童生徒等に対するICTを活用した効果的な支援に関する実践研究」の公募を開始した。
1人1台端末等を活用し、LDを持つ児童生徒の把握・支援に取り組む都道府県、指定都市、市区町村の教育委員会に資金援助を提供する。
文科省が2022年に実施した調査によると、公立の小・中学校において、通常学級に在籍しつつも「学習面又は行動面で著しい困難を示す」児童生徒は8.8%(推定値)に上る。こうした児童生徒には特別な教育的支援が必要であり、特にLDについては、学習上の困難が就学後に顕在化することが多く、早期の発見、および支援開始が重要となる。
そこで、域内の小学校において1人1台端末等のICTを活用し、通常の学級の中でアセスメントを実施するとともに、文字や画像の表示方法変更、読み上げ、音声入力等、端末の各種アクセシビリティ機能を活用し、LDを持つ児童生徒を学習面でサポートする教育委員会に対し、支援を行う。
採択されると、年間最大370万円の支援を2027年度まで3年間に渡って受けられる。5つの教育委員会が採択予定。
応募は7月16日まで。7月下旬に審査が行われ、同月末に採択結果が発表される予定。