大学における教育内容等の改革状況を公開 文科省

文部科学省は11月22日、令和2年度の大学における教育内容等の改革状況について調査を行い、その結果を公表した。 
調査結果によると、進展が見られた事項として次の3点を指摘している。 

①学部段階において、カリキュラム編成上の取組としてナンバリング(カリキュラムの体系性を示す為に、各授業科目に意味づけされた番号を付与すること)を実施している大学数は、平成28年度調査の316大学(43%)から511大学(68%)に上昇。 

②学部段階において、異なる授業科目で教える内容が重複するのを避けるため、教員間で、授業科目の内容を調整している大学数は、平成28年度調査の463大学(63%)から490大学(65%)に上昇。

③学部段階において、一部の科目をルーブリックにより明示している大学数は、平成28年度調査の117大学(16%)から 224大学(30%)に上昇。 

一方、平成29年度から三つの方針(卒業認定・学位授与の方針、教育課程編成・実施の方針、入学者受入れの方針)の一体的な策定・公表が各大学に義務付けられた中で、三つの方針の達成状況を点検・評価している大学は、年々上昇傾向にあるものの、約85%に留まっている状況にあると指摘。 

また、三つの方針に基づく教育の成果を点検・評価するための、学位を与える課程共通の考え方や尺度を策定している大学は約61%、学修状況の分析や教育改善を支援する体制を構築している大学は約61%、全学的な教育目標等とカリキュラムの整合性を検証する全学的な委員会を設置している大学は約44%に留まっており、策定・公表した三つの方針に基づいた具体的な取組の広がりも十分とは言えない状況にあると、指摘している。

同調査対象は、国公私立795大学で、回答率は97%。詳細は下記URLで確認できる。
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/daigaku/04052801/1417336_00009.htm

22.11.25news1

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