広島大、ベトナムの政府機関と連携協定を締結 同国の若者に半導体人材育成プログラムを提供

広島大学は4月28日、ベトナムの「国家イノベーションセンター」(NIC)と連携協定を締結した。同国の若者に半導体人材育成プログラムを提供する。

広島大は2023年のG7広島サミットの際、越智光夫学長がファム・ミン・チン首相と面会して以来、農業、カーボンニュートラル、医学、日本語教育などの分野で、ベトナムとの連携を進めている。同国からの留学生も多数受け入れており、これまでに400人以上の卒業生を輩出。ハノイとホーチミンには同窓会組織も設立されている。

一方、NICは2019年設立のベトナム政府直属の機関。科学技術振興と、スタートアップ支援等を通じたイノベーションエコシステムの形成に取り組んでいる。

広島大は米国のアイダホ大学と共同で、アジア各国の優秀な若者を対象とする、半導体分野の高度専門人材育成プログラムを準備中。そのプログラムに参加するベトナムの若者向けに、NICが奨学金支援を行う。

ベトナムの優秀な若者を迎え入れることで、両国の発展に貢献していきたいとしている。

なお、締結式はハノイで開催された「ハイテク・GX・半導体分野における高付加価値産業創出に向けた日越協力フォーラム」の一環として行われ、日本からは石破茂内閣総理大臣、ベトナムからはファム・ミン・チン首相が臨席した。

250501記事1ハノイで行われた締結式の様子。左より、石破茂・内閣総理大臣、越智光夫・広島大学長、2人置いて、ベトナムのファム・ミン・チン首相。広島大プレスリリースより