立命館とAIベンチャーが連携協定 新しい高大接続と入試の在り方を研究

学校法人立命館(京都市中京区)とatama plus株式会社(東京都品川区)は12月22日、AIや学習データ等を活用した高大接続、入試企画の検討に関わる連携協定を締結した。新しい高大接続と入試の在り方を考える共同研究会を立ち上げ、2021年1月より、立命館大学に進学する附属校生を対象にAI先生「atama+(アタマプラス)」を活用した大学入学前基礎学力定着の実践研究を開始し、2021年4月より学習歴を踏まえた新たな入試企画やオンライン入試プラットフォームの開発検討に取り組んでいく。

研究会設立の背景として、本来、大学の学部・学科ごとに入学後に必要となる基礎学力は異なるが、試験当日の対象科目の点数のみで評価されることが多い現在の一般入試制度では、大学側は入学後に必要となる学力を十分に測れておらず、生徒は高校での学びの成果を十分にいかせていないという課題がある。

また、筆記試験を指定日に会場で実施するという入試形式については、従来から生徒の居住地による入試機会格差は問題となっていたが、コロナ禍によりさらに深刻化し、居住地の問題で入試を受けることができない生徒が存在している。

atama plusと立命館は、AIや学習データなどのテクノロジーを活用することでこれらの課題に対応し、新しい高大接続および入試のかたちを追求する考えだ。

20.12.23news2

左から立命館常務理事 山下氏、立命館理事長 森島氏、atama plus代表取締役 稲田氏、atama plus滝沢氏