教員よりも学生の方が教育・学習への生成AI活用に肯定的 仙台大調べ

仙台大学は7月17日、同大の研究グループが実施した「学生と教員を対象とした生成AIの教育利用状況と意識に関する全国調査」の結果を発表した。

調査は、同大体育学部スポーツ情報マスメディア学科の齋藤長行教授が率いる「AI教育・研究チーム」が実施。3月、高校生以上の学生と、小中高校・専修学校・専門学校・大学・大学院・各種学校の教員を対象に行い、学生4,323名、教員2,616名、計6,939名から回答を得た。

生成AIを使用しているか尋ねたところ、学生の30.3%、教員の19.3%が「Yes」と回答した。属性別に見ると、「Yes」は高校生では30.3%、大学・大学院生では34.9%、中学校教諭では17.4%、高校教諭では16.3%、大学・大学院教員では36.8%であった。

大学・大学院教員の使用率が他よりも極めて高い数値を示した。生成AIを教育活動のみならず研究活動にも利用しているためと考えられる。

生成AIを利用していると回答した学生と教員それぞれに、使用しているサービスについて尋ねたところ、いずれも「OpenAI ChatGPT3.5(無料版)」が他に大差をつけて最多となった。2位は学生では「Microsoft 365 Copilot」、教員では「Bing」だった。

生成AIによって教育・学習の可能性が広がると思うか尋ねたところ、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」との回答は、教員(53.2%)よりも学生(69.4%)において多く見られた。

教育・学習の効果が上がると思うかという質問についても、学生58.0%、教員41.1%と同様の結果となり、学生の方が教育・学習への生成AI活用を肯定的に捉えていることが判明した。

調査結果の詳細は以下から見ることができる。
https://www.sendaidaigaku.jp/dnt2/_sendaidaigaku/access/nic_img/1/files/20240716.pdf

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