日立ソリューションズ・慶大 従業員エンゲージメント向上の実証実験開始
日立ソリューションズは12月10日、慶應義塾大学 総合政策学部 島津明人教授とともに、従業員エンゲージメント向上の効果検証を目的とした実証実験を、2021年1月18日から3か月間実施することを発表した。ITを活用した自己学習・改善プログラムを開発し、集合型研修と同様に従業員エンゲージメント向上の効果があることを検証する。
組織開発やメンタルヘルス研究における第一人者である島津教授は、「活力・熱意・没頭」の3要素から構成される「ワーク・エンゲイジメント」の重要性を提唱してきた。ワーク・エンゲイジメントとは、従業員自身の仕事に関連するポジティブで充実した心理状態のことで、これに加えて組織のビジョンへの共感や信頼関係も含めた、組織そのものに対する心理状態を「従業員エンゲージメント」と呼んでいる。
一方日立ソリューションズは、人事・給与、就業管理、人財開発などの人事・労政業務を支援するソリューション「リシテア」を提供し、大企業を中心に約1,300社に導入している。また島津教授が提唱するワーク・エンゲイジメントの概念を取り入れ、従業員エンゲージメントを高めるための研究にも取り組んできた。
実証実験では、従来、集合型研修で実施されてきた「ジョブ・クラフティング」「支えあう職場づくり」の研修プログラムを、ITを活用した自己学習・改善プログラムとして開発し、集合型研修と同様に、従業員エンゲージメント向上の効果があることを検証する。ジョブ・クラフティングは従業員がやりがいを持って働けるように働き方を工夫する方法で、支えあう職場づくりは、職場内で自発的に助け合えるようにする方法。
日立ソリューションズは、実証実験による結果を基に、リシテアの新サービスを2021年春以降に提供するとしている。
自己学習・改善プログラムの実施イメージ