コクヨ、小学校でのIoT文具を用いた学習習慣化の実証結果を発表

コクヨ株式会社と岐阜市立岐阜小学校は、2023年5月から6か月間に渡り、IoT文具を用いた家庭学習の習慣化に関する共同実証実験を行った。岐阜市立岐阜小学校の1年生と2年生の全ての児童(86名)を対象として、自ら学び続ける子どもを育む土台として、「(1)机に向かう習慣づくり」と「(2)家庭学習に取り組む親子関係の土台づくり」の2点に着目し行った実証実験の結果を発表した。

今回の実証実験では、岐阜市立岐阜小学校に通う1年生と2年生計86名全員に「しゅくだいやる気ペン」を提供し、家庭学習に利用してもらった。「しゅくだいやる気ペン」は、市販の鉛筆に取り付け、スマートフォンアプリと連動させることで、勉強への取り組みを「やる気パワー」として“見える化”し、学習への意欲を高めていくために開発された商品だ。

定期的なアンケートと「しゅくだいやる気ペン」のIoTデータの分析により、「家庭学習が習慣化できている」および、「やや習慣化できている」との回答が70%となった。これは、「しゅくだいやる気ペン」導入前の調査に比べ44ポイントの増加だ。

習慣化できたと答えた家庭について、習慣化を確認後「しゅくだいやる気ペン」を継続して使用する家庭と使用を止める家庭に分かれた。この2つの違いは、「しゅくだいやる気ペン」のアプリ上で「花マル」をつける機能の使用有無と相関していることが分かった。「花マル」を毎回付けている家庭は、半年以上経過しても「しゅくだいやる気ペン」を利用し続けていた。この「半年以上使用し続けている家庭」のIoTデータを見ると、毎日同じ時間に使用(学習)している傾向があることが分かった。

今回の実証実験により、「しゅくだいやる気ペン」が家庭学習の習慣化に有効であること、家庭学習習慣化の定着には親の支援が影響することが示されたとしている。コクヨでは今後、実証実験を積み重ね、家庭と学校の関係性や学力向上の影響について調査する予定だ。

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コクヨ株式会社・プレスリリースより