子どもが生まれながらに持つ可能性を自然に開花させるイエナプラン・スクール
ドイツ人教育学者ペーター・ペーターセンが1920年代に提唱し、その後オランダで発展した教育理念「イエナプラン」。県東部の佐久穂町に2019年に開校した学校法人茂来(もらい)学園大日向(おおひなた)小学校は、そのイエナプランを実践する日本初の学校だ。どんな学校なのか、久保礼子校長に聞いた。
教師ではなく子どもが主体の
教育を求めて
久保 礼子
──開校の経緯についてお聞かせください。
リヒテルズ直子さんという教育学者・教育ジャーナリストがいらっしゃいます。オランダで子育てをする中で、イエナプランをはじめとする同国のさまざまなオルタナティブな教育の仕組みに出会い、それを数々の著作を通じて日本に紹介している方です。2000年代、彼女の活動を通じてイエナプランに関心を持つ人が現れ、互いに集まって「日本イエナプラン教育協会」という学習会を立ち上げ、草の根的に活動するようになりました。
私がイエナプランに出会ったのは、福岡県の中学校で社会科の教員を務めていた40代後半のときでした。その頃の私は、…
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