本との出会いも、人との出会いも提供する未来の図書館
県北部の小布施町に2009年7月にオープンした町立図書館、通称「まちとしょテラソ」は、斬新な建築と、町民が企画や運営に参加する画期的な仕組みによって高く評価されている。どんな図書館なのか、小布施町教育委員会の久保田洋氏と、2021年より館長を務める志賀アリカ氏に聞いた。
近年、メディアの多様化により、本はかつてのような人気を失いつつある。電車の中で読書している人は、もはやわざわざ探さないと見つからないほどだ。これに伴い、図書館の意義も変わりつつある。本だけを提供していたのでは、図書館を訪れる人は激減してしまうだろう。図書館が多くの人々から今後も必要とされるためには、従来のあり方を再考する必要がある──このような意識から、多くの自治体が図書館の改革に取り組んでいる。そのひとつである民間委託はしかし、商業化や持続的なサービス提供の難しさなど、さまざまな課題も指摘されている。一方、公営を保ったまま、…
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