読書センターにとどまらない、学校図書館の真のあり方を全国に向けて発信

学校図書館と公共図書館の連携構築、情報教育、探究学習支援、さらには各地での研修や講演など精力的な活動を通じて、県南部の高森町から新しい学校図書館像・学校司書像を提示している宮澤優子氏。しかし氏によると、これこそが学校図書館と学校司書の本来のあり方なのだという。

学校図書館に必要な
3つの機能とその現状

宮澤 優子

宮澤 優子

高森町立高森北小学校・高森町子ども読書支援センター 司書
1974生まれ。公共図書館の司書を経て、2008年から学校司書。高森町、飯田市での勤務の後、2019年高森町立高森北小学校に着任。2020年の高森町子ども読書支援センター稼働以降は同センターと兼務。「著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」初中等ワーキンググループメンバー、日本デジタル・シティズンシップ教育研究会専門委員、GEG Minami Shinshu共同リーダー、Google認定教育者Lev.2。

──ご経歴について教えてください。

司書としてのキャリアスタートは公共図書館ですが、出産を機に退職。子育てが一段落して復帰したのが学校図書館でした。高森町で2年、隣の飯田市で9年、小学校の学校司書を務めました。

学校図書館には読書センター、学習センター、情報センターの3つの機能があります。ところが残念なことに、多くの学校図書館において読書センター以外の機能は未熟と言わざるを得ません。読書センターとしてすら不十分なところも少なくありません。

そこで飯田市時代、市内の学校司書の有志で勉強会を立ち上げ、学校図書館の機能向上に取り組みました。勉強会メンバーの学校では機能が向上しましたが、市内で足並みが揃わず、ジレンマに直面しました。

高森町に戻った時、…

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