アート思考で育成する非認知能力 主体性や他者理解を促進
自分だけのものの見方で世界を見つめ、自分なりの答えや新たな問いを生み出す「アート思考」。自分自身の答えをつくり、主体性を突き詰めていくことは、他者への理解にもつながる。こうした非認知能力は、学校教育だけでなく社会人の学びにおいても注目を集めている。
アートの本質を探究し、自分だけのものの見方を養う
末永 幸歩
16万部以上の売り上げを誇り話題となった『13歳からのアート思考』。著者の末永幸歩氏は、美術教師として教壇に立つ中で、既存の美術の授業に違和感を持つようになったという。学校の美術教育で一般的に行われてきた、「絵を描く」「ものをつくる」「アート作品の知識を得る」という授業スタイルは、一見、創造性を育むものに見えるが、かえって個人の創造性を奪うと感じるようになったのだ。自分なりのものの見方や考え方とはほど遠いところで、物事の表面だけを撫でてわかった気になり、大事なことを素通りしてしまっているのではないか、と考えたという。
事実、中学生が嫌いになる教科 No.1は美術だという。「技術や知識」偏重型の授業スタイルは、多くの生徒が美術に対して苦手意識を持つ要因に...
(※全文:2419文字 画像:あり)
全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。