モンテッソーリ教育で非認知能力育成 教え込みから環境作りや観察へ

教え込むのではなく、子どもが生まれながらに持つ自己教育力に注目し、内在する力が発揮できる環境を整える「モンテッソーリ教育」。子どもを科学的に観察し、成長を助けることで、主体性や責任感、他人への思いやりなどの非認知能力を育む教育の可能性に迫った。

環境を整え科学的に観察することで、子どもの自己教育力を引き出す

髙橋 良祐

髙橋 良祐

公益財団法人才能開発教育研究財団 理事、日本モンテッソーリ教育綜合研究所 所長、学研ホールディングス 特別顧問
東京学芸大学教育学部数学科卒業。小学校教諭、中央区教育委員会・指導主事、港区教育委員会・指導室長、東村山市立化成小学校校長職を経て、港区教育委員会教育長。主な著書に、「新しい授業算数Q&A」(日本書籍)、「個人差に応じる算数指導」(東洋館出版)がある。

モンテッソーリ教育とは、イタリア人女性医師マリア・モンテッソーリが考案した科学的な幼児教育法で、1907年にその教育法を実践する教育施設「子どもの家」をローマに設立して以来、欧米を中心に世界140カ国以上で広く普及している。日本では藤井聡太棋士が受けていたことで、その名が知られるようになった。

「元々は障がいのある子どもや貧困家庭の子どものために開発されたもので、子どもが生まれながらに持つ自己教育力がメソッドの前提となっています」と、日本モンテッソーリ教育綜合研究所の髙橋良祐所長は話す。同研究所は、1968年に創立された…

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