問いと対話を戦略的にデザインする、真のファシリテーションとは

現代の社会人に必須とされる、課題発見力や課題解決力。この課題解決のプロセスに伴走するのがファシリテーターだ。二項対立になりがちな議論の場から、互いに理解し合って新しいものやポテンシャルを生み出す創造的対話は、どのように成されるのだろうか。

課題を設定し、解決の過程に、伴走するファシリテーター

安斎 勇樹

安斎 勇樹

株式会社 MIMIGURI 代表取締役 Co-CEO
東京大学大学院 情報学環 特任助教
CULTIBASE 編集長
東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。人と組織の創造性を高めるファシリテーションの方法論について研究している。主な著書に『問いのデザイン-創造的対話のファシリテーション』(共著・学芸出版社)などがある。

ファシリテーション論について研究し、著書『問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション』を執筆した安斎勇樹氏によると、ファシリテーターの役割は、会議や議論の単なる「交通整理」ではなく、それ以前に解くべき課題を設定することにあるという。

「例えば、私はカーナビを作る企業からファシリテーションを求められたことがあります。将来、自動運転が普及すればカーナビは必要なくなるとみられ、その会社では『どうすればカーナビが生き残れるか』という課題を議論していました。しかし、良いアイデアが出なかったので…

(※全文:2166文字 画像:あり)

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