「人的資本経営コンソーシアム」設立、人への投資の実践へ一歩

7月25日、一橋大学CFO教育研究センター長伊藤邦雄氏をはじめとする計7名が発起人となり、人的資本経営の実践に関する先進事例の共有、企業間協力に向けた議論、効果的な情報開示の検討を行う「人的資本経営コンソーシアム」の設立が呼びかけられ、8月25日に設立総会が開催されることが発表された。

発起人は、一橋大学CFO教育研究センター長の伊藤邦雄氏（発起人代表）の他、キリンホールディングス株式会社 代表取締役社長・磯崎功典氏、株式会社リクルート 代表取締役社長・北村吉弘氏、SOMPOホールディングス株式会社 グループCEO 取締役代表執行役会長・櫻田謙悟氏、株式会社日立製作所 取締役会長 代表執行役・東原敏昭氏、ソニーグループ株式会社 代表執行役 会長 兼 社長 CEO・吉田憲一郎氏、アセットマネジメントOne株式会社 取締役社長・菅野暁氏の7名。経済産業省と金融庁がオブザーバーとして参加する。

2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードには、人的資本への投資について、自社の経営戦略・経営課題との整合性を意識しつつ具体的に情報を開示するべきであること等が記載され、また今年5月に経済産業省が公表した「人材版伊藤レポート 2.0」でも、人的資本経営の重要性や、実践のための取り組み・工夫がまとめられるなど、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値向上につなげる「人的資本経営」への注目は以前から高まってきた。

持続的な企業価値向上のためには、経営陣が自社の中長期的な成長に資する人材戦略の策定を主導、実践するとともに、その方針を投資家との対話や統合報告書等でステークホルダーに説明することが欠かせない。

同コンソーシアムでは、人的資本経営の実践に関する先進事例の共有、企業間協力に向けた議論、効果的な情報開示の検討を進めるほか、投資家との対話の場も設ける予定。人的資本経営の実践、および国内外で取り組みが進んでいる人的資本の情報開示に対応していくとしている。

現在、同コンソーシアムでは、8月12日（金）を締切として趣旨に賛同する法人の入会を募っている。入会方法等は下記URLを参照。

https://www.meti.go.jp/press/2022/07/20220725003/20220725003.html?from=mj