AIで振り返りテキスト分析 質向上で学習効果を高める実証研究

コードタクトの社内チームである教育総研は7月7日、市川学園市川中学校・市川高等学校様と合同で、生徒の振り返りテキストをAIで分析して振り返りの質を判定し、授業設計や生徒支援に活かす実証研究の結果を公表した。

実証では高校1年生の物理の授業を対象として、授業での学習内容・学習活動の振り返りを毎時間実施した。次に、生徒が書いた振り返りテキストを独自のAI技術で分析し、ギブズのリフレクティブサイクル(下図参照)をベースに考案した11個の振り返りの観点(感想・自己理解(自己評価)・気付き等)に該当するテキストを抽出し、振り返りの質を判定した。

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次の授業の冒頭で、よく書けている振り返りを生徒に紹介したり、生徒が相互に振り返りを見合いコメントをし合うなどして、より深く効果的な振り返りへの分析的アプローチを試みた。さらに、学習についての考え方や動機づけを問うアンケートを生徒に回答してもらい、多角的な実証を試みた。 

2021年1〜3月にわたる実証研究の結果、振り返りテキスト分析では向上が見られた。また、振り返りがよく書けるようになった生徒は、学期末試験の点数が向上している傾向があった。 

同社は今後、振り返りテキストAI分析の精度を上げるとともに、これらの機能を用いてどのような学習支援や評価への反映ができるか等、さらなる活用の可能性を探っていくとしている。

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