世界で競い成長する大学経営のあり方に関する研究会が「中間とりまとめ」を公表
文部科学省・経済産業省の「世界で競い成長する大学経営のあり方に関する研究会」は4月14日、「中間とりまとめ」を公表した。
AIや量子など科学的発見がビジネスへ転換され、その収益が巨額の投資として科学に還流するサイクルが加速している。「科学とビジネスの近接化」ともいえる新たな局面において、イノベーションの源泉となるべき日本の大学の現状は厳しい。Top10%論文数の相対的な低下、博士号取得者数の伸び悩み、産学連携やスタートアップ創出における規模の劣後など、国際競争力の低下が危ぶまれている。
Photo by hamazou/ Adobe Stock
こうした状況の中、「中間とりまとめ」では、大学を教育・研究機関だけでなく、イノベーション創出と経済成長のエンジンとして再定義し、抜本的な改革を推し進めるための政策の方向性と具体的な施策を提示。特に、世界で競い成長する大学の一形態として、新技術立国の核となる、高い研究力を有し産業競争力強化に貢献する新たな研究大学群の形成が必要だとしている。そして、大学群のミッションは、国家戦略上重要な「17戦略分野」等で、各大学が培ってきた卓越した特定研究分野において、産業競争力の強化に強力にコミットし、新技術立国の実現に貢献することと位置付けている。
大学群の機能発揮に向けた枠組みとしては、①経営改革、②制度環境整備、③支援措置に分けて必要な対応を整理。①経営改革では、外部人材の積極的な登用やダイバーシティの確保による経営人材の高度化、法人内の資金の見える化、産学が協力して設置・運営する学位プログラム「契約学科」の設置の推進といった方向性を盛り込んでいる。さらに「契約学科」に関しては、その組成方法と検討事項、モデル事例をまとめた「契約学科の組成のための指針(仮称)」の取りまとめが有効だと明記している。
報告書は、今年度中に「大学経営ガイドライン(仮称)」の策定を提案しており、新たな大学群に限らず、改革に意欲的な大学が取り組みを具体化できるよう、実務面での支援を進める考えを示している。
「中間とりまとめ」の詳細は以下で確認できる。
https://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/platform/index_00010.htm