足利市、公立小中学校においてAI教材の活用を本格的に開始

AIを活用したICT 教材の開発と提供を手掛ける(株)すららネットは10月3日、栃木県足利市の公立小中学校において同社の教材「すららドリル」が9月から本格的に活用されていることを明らかにした。

「すららドリル」はドリルとテストから成るが、単なるデジタル問題集ではない。AIを搭載しているため、ドリルは学習者の理解度に応じて変化し、テストは自動作問・採点機能を有している。必要があれば該当学年以外の問題も利用。このためひとりひとりの理解度に応じて、学習時間、学習方法、サポート方法を個別最適化することができる。さらには生徒自身が学習の進め方・方向性を考える、自己調整学習も可能になる。このことは学習のモチベーションを上げ、学習の習慣化ももたらすだろう。教員に対しては、ドリルから出力される生徒の学習データをどのように確認し、生徒と対話や指導を行うのかといった、利活用に関するサポートが提供される。

足利市は本年度、国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用して教育DXに取り組んでいる。「すららドリル」の採用はその一環。7月に教員を対象に活用研修会を開催し、夏休みに試験的に宿題の配信を実施。9月に授業や家庭学習における本格活用を開始した。なお、同じ9月には福井県高浜町も活用を開始。現在、足利市では約9000名、高浜町では約700名の公立小中学校の生徒が、AIドリルを用いて学んでいる。

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