「女性のリスキリングに関する実態調査」の結果を発表 学研HD

株式会社学研ホールディングスのグループ会社、株式会社ベンドが運営する「スキルアップ研究所」では、女性のリスキリングに関する実態調査を実施した。また、対照群となる男性にも同内容の調査を実施した。

「就業時間外でスキルアップのための学習を行なっていますか?」という質問に対し、女性の25.6%が「行なっている」と回答。一方で、男性対象に行なったアンケートでは、同質問に対し36.4%が「行なっている」と回答した。女性のリスキリング実施率は男性より低いことが判明した。

女性のリスキリング実施率を年代別に見ると、30代で実施率が20%に落ち込むことが分かった。一方で、男性は20代・30代でリスキリング実施率が40%以上となっており、「子育て世代」の女性がリスキリングに取り組めていない現状が明らかになった。また、これは家庭の仕事の分担にまだ男女間で差があることも示唆する結果となっている。

女性のリスキリング実施率を職種別に見ると、非正規雇用・正社員で30%超の実施率となっていることが判明した。正規採用・昇格などの目標があるとリスキリングへの取り組みが活発になる可能性が考えられる。

スキルアップを行なっている女性・行なっていた女性を対象に「キャリアアップなど、就業時間外でのスキルアップによって自身のキャリアへの効果があった実感はありますか?」という質問に対し、計73%が「明確に感じる」「部分的に感じる」と回答。リスキリングがキャリアアップへもたらす効果は明確にあることが分かった。

また、「現状スキルアップに取り組んでいない理由を教えてください」という質問に対し、30.1%が「家事・子育てで忙しいから」と回答。一方で男性の同選択肢の回答率は6.5%であり、家庭内の負担が女性に偏っていることが明らかになった。

今回の調査で、女性のリスキリング実施率が男性に比べ低いことや、その背景に家庭内の負担の男女間での偏りがあることが明らかとなった。一方で、女性がリスキリングに取り組むことにより一定以上の結果を得られることも判明した。スキルアップ研究所では、女性が思い描くキャリアを実現するために、周囲の協力など、女性がスキルアップに取り組める環境づくりが今後重要になるとしている。

 

株式会社学研ホールディングス・プレスリリースより