ろう・難聴児等にオンライン学習機会を 「やさしい字幕」プロジェクト

NPO法人eboard(イーボード、東京都渋谷区)は、コロナ禍において、オンライン学習機会の確保が困難となっている、ろう・難聴児、日本語の支援が必要な外国につながる子のために、小中学生向けの映像授業約1,600本に字幕をつける「やさしい字幕」プロジェクトを公開した。 

「やさしい字幕」は、字幕の表示量の調整、言葉や文章構造の簡素化を行うことで、学習のハードルが下がるよう編集された字幕だ。文章の簡素化を行うことで、AIによる自動翻訳の精度が上がるため、各国言語の翻訳字幕を使った学習の支援に利用することもできる。「ろう学校の児童・生徒、難聴児」「外国につながる日本語の支援が必要な子」「発達障害などの学習の困りごとを抱えた子」の3つのグループの小どもたちを主な対象として、計7 万人以上の学習機会を保障する取り組みだ。

プロジェクトでは、字幕の作成・編集に協力する企業・団体などの社員や、個人を合わせて、約1,000名の「在宅オンラインボランティア」を募集している。

NPO法人eboardは、「学びをあきらめない社会の実現」をミッションに、映像授業とデジタルドリルで個々に応じた学習をサポートするICT 教材eboardを、国内800カ所以上の学校、学習塾、NPO等に提供している。文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」において、全国の小中学校で1人1台端末での学習環境が整備される中、今後より多くの学校・教育現場への提供を予定している。

20.12.23news3

「やさしい字幕」を英語に自動翻訳した字幕