必要最低限の仕事しかしない「静かな退職」があらゆる世代に普及 民間調査
転職支援を手掛けるアクシス株式会社は7月29日、「『静かな退職』に関する意識調査」の結果を発表した。
「静かな退職」(quiet quitting)とは、必要最低限の仕事を熱意なく淡々とこなす働き方や、「がむしゃらに働くことが良いことではない」「仕事のために生きるのではなく、生活をするために働く」という考え方のこと。言葉としては2020年代初頭にSNSで流行し始め、2022年には『ハーバード・ビジネス・レビュー』に論文が掲載されるなど、定着しつつある。
Z世代に広く見られるとされているが、他の世代ではどうなのか、実態を把握すべく調査を行った。調査は7月、就業経験がある全国の10代〜60代を対象に実施。300名から回答を得た。年齢構成は、10代が1名、20代が43名、30代が137名、40代が75名、50代が33名、60代が11名。
「静かな退職」を知っているか尋ねたところ、「知っている」との回答は31%。「聞いたことはあるが、意味は分からない」(17%)と合わせても、半数を下回った。
しかし、自身が「静かな退職」をしていると感じるか尋ねたところ、「感じる」が26%、「少し感じる」が34%に上った(画像参照)。「あまり感じない」は30%、「全く感じない」は10%。言葉は知らずとも「静かな退職」のような行動を取っている人が、世代を問わず少なくないことが判明した。
実際、仕事は最低限の範囲で行いたいか尋ねたところ、「そう思う」(34%)と「少し思う」(47%)が、「あまり思わない」(18%)と「全く思わない」(1%)を大きく上回った。
また、仕事は「お金を稼ぐ手段」にすぎないと思うか尋ねたところ、「強く思う」(39%)と「少し思う」(44%)が、「あまり思わない」(15%)と「全く思わない」(2%)を大きく上回った。
無理せず自分のペースで仕事をする「頑張らない働き方」が、Z世代に限らずあらゆる世代に広まりつつあり、「仕事が生きがい」「出世が第一」といった価値観が過去のものとなりつつあるのではないかとしている。
調査結果の詳細は以下から見ることができる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000028179.html
アクシス プレスリリースより