経団連、EdTech推進に向けて「Society5.0時代の学び」を提言

日本経済団体連合会はSociety 5.0時代の学びの実現に向けて、これまでに「EdTechを活用したSociety 5.0時代の学び ~初等中等教育を中心に~」(2020年3月)をはじめ数次にわたる提言を行ってきた。今回、発表された「Society 5.0時代の学びⅡ ~EdTechを通じた自律的な学びへ~」では、これまでの提言をさらに掘り下げ、Society 5.0時代の学びの姿とその実現に向けたロードマップを示し、幼児から社会人までの全ての学習者が自律的な学びを実現できるよう、各主体の役割と必要な環境整備等を提言している。

教員・学校には、児童・生徒の学びの伴走者として共に悩み考えて、自律的な学びを支援する役割が求められるとした。EdTech の活用推進に向け、指導法・実証事例等について教員間で横展開するネットワークを形成することの重要性が示されたほか、コーチング・ファシリテーションの比重が高まることが指摘された。

教員は個に応じた資質・能力を育て、学習プランや進路選択をアドバイスし、モチベーションを高めるコーチの役割を担うほか、授業での生徒とのコミュニケーションを通して、さまざまな問いの答えを生徒とともに探究し、アイデアを協創するファシリテーターの役割を担うことが重要になる。

また、テクノロジーの導入そのものが自己目的化しないためにも、EdTechの導入による具体的な効果の有無を把握・検証し、その結果に基づいて教育プログラムをデザインしていくべきであることや、DX推進によって学習のあり方が変わる将来を見据えて、初等中等教育と高等教育との接続に向けた評価・入試のあり方も今から検討していく必要があると提言した。

21.3.18news1

画像はイメージ

Photo by Syda Productions,Adobe Stock