2025年度の教育産業全体の市場規模前は前年度比0.5%増の2兆8705億1000万円 矢野経済研究所
株式会社矢野経済研究所は10月22日、国内の教育産業市場(主要15分野)を調査し、サービス分野別の動向、参入企業動向、将来展望を公表した。
プレスリリースによると、2025年度の教育産業全体の市場規模(主要15分野計)は、事業者売上高ベースで前年度比0.5%増の2兆8,705億1,000万円だった。2025年度において前年度比プラス成長となったのは「資格・検定試験市場」「語学スクール・教室市場」「幼児体育指導市場」「企業向け研修サービス市場」「eラーニング/デジタル教育市場」「学習参考書・問題集市場」の6分野となった。
教育産業全体市場規模推移(主要15分野計)画像は株式会社矢野経済研究所のプレスリリースから(画像はクリックすると拡大します)
なかでも「企業向け研修サービス市場」が前年度に続く大幅な拡大を見せ、全体市場の底上げを牽引。また、「eラーニング/デジタル教育市場」は、企業のDX推進に伴う戦略的投資に支えられた法人向け(BtoB)の堅調さに加え、個人向け(BtoC)でも語学・資格関連が伸長したことで、3年ぶりのプラス成長へ転じた。
一方、深刻化する少子化の影響などを受けて苦戦を強いられる分野も目立つと指摘。教育産業で最大規模を誇る「学習塾・予備校市場」は、中学受験需要や授業料値上げによる下支えがあるものの地方を中心に停滞傾向にあり、「通信教育市場」も幼児・学生・社会人向けともに停滞から脱しきれていないと述べている。
注目トピックスとして、教育業界では近年、経営の機動性と自由度を高め、抜本的な事業構造改革を推進するために株式の非公開化(上場廃止)を選択する動きが活発化していると紹介。少子化の加速や、大学の年内入試(総合型・学校推薦型選抜)の定着に伴う通塾期間の短期化、教育DX投資の増大など事業環境が激変する中、短期的な株式市場の評価にとらわれず、中長期視点でのグループ再編や事業統合、企業向け教育へのシフトを断行する動きが鮮明となっていると指摘。大手各社による機動的な経営判断と生き残りをかけた連携・再編の加速は、業界全体の勢力図や今後の競争環境に大きな影響を与える節目を迎えていると述べている。
将来展望に関しては、2026年度の教育産業全体の市場規模(主要15分野合計)は、事業者売上高ベースで前年度比0.4%増の2兆8,821億6,000万円を予測。2026年度は、「資格・検定試験市場」「幼児体育指導市場」「企業向け研修サービス市場」「eラーニング/デジタル教育市場」「学習参考書・問題集市場」の5分野が前年度比プラス成長、「語学スクール・教室市場」が同横ばいで推移する見通しで、引き続き「企業向け研修サービス市場」が全体市場の成長を下支えするものと予測している。
調査の詳細は下記から確認できる。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/4210