人材育成の方策など第一次提言素案を公表 教育未来創造会議

政府の教育未来創造会議ワーキング・グループは、4月18日、第4回会合を開催し、「我が国の未来をけん引する大学等と社会の在り方について」(第一次提言)の素案を公表した。同提言は、日本の未来を担う大学等と社会の在り方について、日本が置かれている現状や人材育成を取り巻く課題を踏まえ、基本理念、在りたい社会像、目指したい人材育成の在り方を整理した上で、今後取り組むべき具体的方策を取りまとめたもの。

素案では、人材育成を取り巻く課題として、①高等教育の発展と少子化の進行 、②デジタル人材の不足、③グリーン人材の不足、④高等学校段階の文系志向等、⑤諸外国に比べて低い理工系分野への入学者、⑥諸外国に比べ少ない修士・博士号の取得者、⑦世帯収入が少ないほど低い大学進学希望者、⑧諸外国に比べて低調な人材投資・自己啓発と8つの課題を示した。 

続いて、在りたい社会像では、①多様な人材が能力を最大限発揮でき、適切に評価される社会の実現、②社会課題への対応、SDGs への貢献 、③生産性の向上と産業経済の活性化、④全世代学習社会の構築の4点を盛り込んでいる。また、目指したい人材育成の在り方として、①未来を支える人材像、②今後特に重視する人材育成の視点といった2つの視点で整理している。 

具体的な方策としては、①未来を支える人材を育む大学等の機能強化(理工農系をはじめとした女性の活躍推進、グローバル人材の育成・活躍推進、デジタル技術を駆使したハイブリッド型教育への転換、大学法人のガバナンス強化など)、②新たな時代に対応する学びの支援の充実 (大学卒業後の所得に応じた「出世払い」を含む、教育費等への支援など)、③学び直し(リカレント教育)を促進するための環境整備(学び直し成果の適切な評価、学ぶ意欲がある人への支援の充実や環境整備など)といった3つの項目に分けられている。

素案の詳細は下記を参照。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kyouikumirai/sozo_mirai_wg/kaisai.html

22.4.22news1

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