GIGA スクール実現に向け、現場は人材観・学力観・授業観の転換を

急速に進むGIGAスクール構想だが、コロナ禍で予定より前倒して進められたこともあり、現場では戸惑いも見られる。構想実現に向け必要な認識について、ICT活用アドバイザーとして全国の学校の情報化を支援している鳴門教育大学の藤村裕一教授に聞いた。

GIGAスクール実現に向けた課題

藤村 裕一

藤村 裕一

鳴門教育大学 大学院 学校教育研究科 教授、遠隔教育プログラム推進室長
専門は教育工学(教育方法学)・情報教育。情報および情報通信技術と人間が生きるということとのかかわりを明らかにし、それに基づいた情報教育のあり方、人間のあり方について研究している。文部科学省「教育データの利活用に関する有識者会議」座長代理、「ICT活用教育アドバイザー」。総務省「地域情報化アドバイザー」なども務める。

一人一台の端末を全小中学校に配備し、教育のICT化を図る『GIGAスクール構想』。当初は2024年末の達成が目指されていたが、コロナ禍により計画が前倒しとなり、2021年度内達成するように変更された。

「前倒しされたために、従来の教師主導の教え込み型授業にただICTを入れただけの現場は少なくありません。『何のためのGIGAスクール構想か』という理念が十分に伝わっていない面があり、本来の趣旨と異なるかたちで理解されているケースも散見されます」と藤村氏は指摘する。

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