高等教育政策の方向性:「志」ある人材の育成と大学に求められる経営視点
社会環境の変化が急速かつ予想不能な時代に、大学をはじめとする高等教育機関の役割が重要性を増している。文部科学省はどのような政策を描き、推進していくのか、今後の高等教育の姿を義本博司・文部科学事務次官に聞いた。
個人と社会の幸せを
両立させる「志」の教育
義本 博司
──人口減少社会、そしてVUCA時代の到来など、教育を取り巻く環境が激変しています。高等教育における政策の方向性について、具体のお考えをお聞かせください。
ここ数年、デジタル技術の急速な進化や新型コロナウイルス感染症の拡大など、かつて経験したことがないような変化が起きました。一方で、世界的にサステナビリティの重視が浸透したことで、個人の幸せと社会全体の幸福を両立させる「ウェルビーイング」を基調とした教育改革が求められていると感じます。
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