つくば市と東北大等 デジタル教科書の学習履歴データ活用の実証を実施
つくば市教育委員会、東北大学大学院 情報科学研究科 堀田龍也研究室、東京書籍株式会社、および株式会社Lentranceは、GIGAスクール構想による学習者用端末と学習者用デジタル教科書の普及に対応し、学習者用デジタル教科書から得られる学習履歴の活用による指導改善や評価への活用の実現に向けた実証研究を2021年10月より開始する。
昨今のコロナ禍によるオンライン授業の増加や、「GIGAスクール構想」、「学習者用デジタル教科書普及促進事業」を始めとする教育のデジタル化推進を受けて、学校教育を取り巻く環境は急激に変化している。また、多忙を極める教員の負担軽減や、「誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学び」の実現に向けた教育ビッグデータの活用への要望も高まりを見せている。
今回の実証研究では、東北大学大学院 情報科学研究科 堀田龍也教授の監修の下、つくば市の公立小中学校計12校を対象とし、株式会社Lentranceの「Lentrance Analytics」(先行開発版)を活用して、児童生徒の学習者用デジタル教科書・教材や、教師から配信されたプリントの閲覧履歴や操作ログなどの学習履歴データの収集・可視化を行う。
これまでも、教科書や教材の閲覧履歴などの学習履歴データを分析し、指導改善や学習改善に活かしていく取り組みは行われてきたが、今回の研究では、それらに加えて学習者用デジタル教科書の活用が児童生徒の学習に対する意識に与える影響や、実際の授業の流れやねらい、授業中の教師の働きかけや児童生徒の活動の内容と照らして学習履歴データを分析する。その結果から、教師の働きかけが児童生徒の活動に与える影響を定量的に把握し、学習者用デジタル教科書の効果的な活用法や、学習履歴データを活用したフィードバックの在り方について研究を行う。
画像はイメージ
Photo by Photo Mix,Pixabay