横国大と南三陸、地域経済・SDGsを学ぶボードゲームを共同開発

地域経済やSDGsを学ぶ新感覚ボードゲーム「みんなのまちづくりゲーム in cities」が誕生した。横浜国立大学 地域連携推進機構 地域実践教育研究センターと東日本大震災で甚大な被害が出た宮城県南三陸町で活動する(一社)南三陸研修センターの共同開発商品であり、仲間と協力してまちづくりを擬似体験する。2月21日からクラウドファンディングサイト「GoodMorning」で先行販売を実施している。

今回開発した「みんなのまちづくりゲーム in cities」(以下、みんまちin cities)は、2015年に南三陸研修センターが販売開始した「みんなのまちづくりゲーム」(以下、みんまち)を改編して開発された商品だ。

横浜国立大学の池島祥文准教授(大学院国際社会科学研究院)、志村真紀准教授(地域連携推進機構地域実践教育研究センター)、伊集守直教授(大学院国際社会科学研究院)は、みんまちの循環経済・地域経済をチームで考えるだけでなく、高校生から、大学生(授業やゼミ)、社会人(企業研修等)と対象の範囲も広いという優れた特徴に着目し、2017年から南三陸研修センターと共同で、横浜・神奈川版を意識した改編を開始した。

大学の大人数授業では地域が疲弊していることや、そこからの地域再生が必要なことは学べても、その仕組みを一人一人が体験できるような仕掛けが難しく、机上の学びになりがちだった。そこで、地域経済や地方財政の仕組みを擬似的に体験できるゲームを授業に取り入れようと、「みんまち」に着目した。

また、神奈川県は都心に近い東部とそれ以外の県央、県西と大きく性格を異にしており、全国的には首都圏にある豊かな地域と認知されている一方で、県内における都市間格差が大きいという特徴がある。「みんなのまちづくりゲーム」は震災復興に取り組む南三陸町を想定した設定になっているが、「みんまち in cities」では都市部や地方都市も含めて、より日本全国を想定してのプレイが可能となった。同ゲームを通して、「地域経済、エネルギー、環境、SDGs等まちづくりにおける大切な要素を、ゲームを通して楽しく学び、まちづくりを自分ごとにできる社会を実現したい」という願いが込められている。

22.2.22news3

一般社団法人南三陸研修センター・プレスリリースより