英国名門校の日本校「NLCS Kobe」、六甲山新キャンパス建設へ83億円のシンジケートローン組成完了 エルアールが教育を軸に地域貢献
八光エルアール株式会社は、神戸市で展開するインターナショナルスクール「NLCS Kobe」の六甲山新キャンパス建設に向け、83億円のシンジケートローン(複数の金融機関が協調して行う融資)の組成を完了した。融資は2026年8月31日に実行された。同社は英国ラグジュアリーカーの正規ディーラー事業を主力とし、輸入車事業で築いた顧客との信頼関係を基盤に、富裕層向けの「トータルサービス企業」への変革を進めている。インターナショナルスクールの運営は、その成長戦略における新たな柱と位置づけられ、教育を通じて顧客や地域との関係をより長期的なものへ広げる狙いがある。
教育事業の中核となるNLCS Kobeは、1850年設立のロンドンの名門私立校「North London Collegiate School」の国際ネットワークに連なる日本校だ。初等教育のジュニアスクールと中等教育のシニアスクールを設置し、現在は神戸・六甲アイランドでジュニアスクールを運営している。英国本校は国際バカロレア(IB)の平均スコアで世界トップクラスの実績を持つ。八光エルアールが教育事業に力を入れるのは、この世界基準の教育を日本で再現し、グローバルリーダーを育てる場をつくることに事業としての意義を見いだしているためだ。2028年に六甲山の新キャンパスでシニアスクールを開校し、初等から中等までの一貫した教育環境を整える。
新キャンパスは神戸市灘区六甲山町に建設され、設計はイタリアの建築家ミケーレ・デ・ルッキ氏率いる設計事務所「AMDL CIRCLE」が担う。「森と共存するキャンパス」をコンセプトに、校舎棟、講堂、体育館、寄宿舎棟を整備し、寄宿制と通学制の両方に対応する。総事業費は約95.4億円で、このうち約23.3億円の補助を見込む。2026年5月には地鎮祭を実施した。今回のシンジケートローンは、株式会社りそな銀行がアレンジャー(取りまとめ役)を務め、6つの金融機関が参加した。
八光エルアールは、本プロジェクトを単なる施設整備にとどまらない地域貢献の取り組みと位置づける。世界基準の教育を六甲山に置くことで、国内外から生徒やその家族を呼び込み、神戸に国際的な交流と賑わいを生み出す。あわせて、グローバル水準の教員・スタッフの雇用を通じて地域経済の発展にも寄与する考えだ。立地に六甲山を選んだ意義について、同社代表取締役の池田浩八氏は、六甲山の自然の中で好奇心を育み、世界へ羽ばたくグローバルリーダーを育てたいとの考えを示している。りそな銀行阿倍野橋支店の細見和彦支店長も、世界基準の学びを神戸にもたらすと同時に、六甲山国立公園の魅力の再発見と地域の持続可能な発展に寄与する取り組みだと評価する。