誰もがAIを使う時代、人がもつクリエイティビティとは何か?

昨年末頃からさまざまなサービスが登場している「生成系AI」。単語の羅列や簡単な指示だけで、人によるものと遜色ないレベルの文章や画像、楽曲がつくられる。誰もがこうしたAIを使える時代の「クリエイティビティ」とは何か、人工知能研究者の栗原聡教授に聞いた。

栗原 聡

栗原 聡

慶應義塾大学 理工学部 教授/慶應義塾大学
共生知能創発社会研究センター センター長
慶應義塾大学大学院理工学研究科修了。博士(工学)。NTT基礎研究所、大阪大学、電気通信大学を経て、2018年より現職。2022年4月より科学技術振興機構(JST)さきがけ「社会変革基盤」領域統括。人工知能学会副会長・倫理委員会委員長。大阪大学産業科学研究所招聘教授、電気通信大学人工知能先端研究センター特任教授。総務省・情報通信法学研究会構成員など。マルチエージェント、複雑ネットワーク科学、計算社会科学などの研究に従事。著書『AI兵器と未来社会キラーロボットの正体』(朝日新書)、編集『人工知能学事典』(共立出版、2017)など多数。

社会を変える、
「生成系AI」のインパクト

2022年末より文章・画像・楽曲などを生成する「生成系AI」が続々と登場し、話題となっている。口語の文章で質問すると応答してくれる「ChatGPT」、キーワードを入れると画像を出力する「Stable Diffusion」「Midjourney」など、米国ビッグ・テックをはじめ、各社しのぎを削り社運をかけたリリースが続いている。ChatGPTの熱が加速しつつある中、CharGPTの能力を凌駕し、さらに画像の理解も可能となったGPT4が発表され、GoogleもGPTと競合する大規模言語モデルのPaLMの公開を決めるなど、信じられないスピードで世界が変わろうとしている。

(※全文:3237文字 画像:あり)

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