三菱地所と中川政七商店、学生が商売を学び実践する新プロジェクト

三菱地所株式会社と株式会社中川政七商店は、三菱地所が東京駅日本橋口前に位置する常盤橋街区で開発を進めている「TOKYO TORCH」において、各都道府県出身の学生が自らの地元をPRすべく47都道府県地域産品セレクトショップを経営する新プロジェクト「アナザー・ジャパン」を始動する。

コンセプトは、“私たちがつくる、もうひとつの日本”。学生が地方に赴き仕入れや収支管理、店舗づくり、プロモーション、接客を自ら考えて実践する新たな教育モデルを展開する。また、学生と地元企業をつなぐことで、地方での就職・起業など東京から日本各地への新しい価値還元の仕組みを創出する。

アナザー・ジャパンが目指すのは、“日本の未来をつくる人材の輩出”だ。開拓者精神と郷土愛をもつ学生の未来を信じ、三菱地所による世界に誇る日本の新たなシンボル「TOKYO TORCH」を舞台に、中川政七商店の製造小売事業および地域活性事業で培ったノウハウを活かし取り組んでいく。

2021年12月9日より第1期生を募集、採用・教育を経て、2022年8月に約40坪の第1期店舗をTOKYO TORCH D棟1階に開業する。2027年度には約400坪の第2期店舗をTorch Towerに開業予定だ。

これまでの教育は、全員が横並びで「正解」を学ぶスタイルが中心だった。しかし、経営には「正解」がない。同プロジェクトでは、学生自身が経営という大きなカリキュラムに取り組みながら、意思決定力と商売力を培う実践型教育を目的としている。新たな形の教育を通じ、自分の人生を自分で切り拓ける人材の輩出を目指している。

また、若い世代の多くは「将来地元に関わりたいけれど、何ができるか分からない」「そもそも地元の企業を知らない」など、地元と関わる術や接点がないのが現状だ。同プロジェクトでは、学生自ら地元企業に赴き商品をセレクトし、魅力を伝えるためのイベント企画・店頭POP作成などのプロモーションも実施。地元理解や郷土愛が深まり、地方での就職・起業など将来への関係人口を増やすことを狙いとしている。

21.12.10news1

第1期店舗外観イメージ(三菱地所株式会社・プレスリリースより)