ファストリ柳井正氏、UCLAの人文科学部に約45億円を寄付 日本文化研究・教育のオンラインハブを構築
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は10月3日、同大の人文科学部(Division of Humanities)に、株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長の柳井正氏から3,100万ドル(約45億円)の寄付があったことを発表した。
柳井氏は2014年にも250万ドルを寄付。それをもとに設立された「柳井イニシアティブ」(Yanai Initiative for Globalizing Japanese Humanities)は、文学や演劇、音楽、美術から映画やポップカルチャーまで、日本文化研究・教育の振興とグローバル化を目指し、シンポジウムやイベントの開催、研究への助成、研究者の交流促進、翻訳家の育成など多様な活動を行っている。
同イニシアティブは、UCLAと早稲田大学で日本文学の教授を務めるマイケル・エメリック氏をディレクターに、両大学が共同で運営。2020年には柳井氏から2,500万ドルの寄付を受け、活動の幅をさらに広げてきた。
そのひとつが、日本文化研究・教育のリソースをオンライン上に集約した電子リポジトリ「ジャパン・パスト&プレゼント」(Japan Past & Present)。世界各地に散らばった日本文化研究者をつなぎ、地理的、組織的な枠を超えたコラボレーションを可能にする。
今回の寄付はこの「ジャパン・パスト&プレゼント」の構築・運営に充てられる予定。なお3,100万ドルという寄付額は、UCLA人文科学部史上最高となる。
柳井氏は、「文化や芸術は、人と人がつながり、互いを思いやることを可能にするという意味で、人間を人間たらしめているものであるから、UCLA、そして世界における日本文化研究を支援できることを誇りに思う」(原文英語)としている。
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