「富岳」がスパコン世界ランキング1位に 大規模言語モデルへの応用も
富士通株式会社は5月13日、スーパーコンピューター「富岳」が、スパコンの世界ランキング「HPCG」および「Graph500」において第1位を獲得したことを発表した。
第1位は9期連続となる。別の世界ランキング「TOP500」および「HPL-MxP」でも第4位を獲得した。
「富岳」は富士通が国立研究開発法人理化学研究所(理研)と共同開発したスパコン。2020年4月に試験的利用が開始され、2021年3月から本格稼働している。ライフサイエンス、エネルギー、ものづくり、防災、基礎科学、社会経済など、幅広い分野において活用されている。
AIもそのひとつ。5月10日には、富士通、理研、東京工業大学、東北大学、名古屋大学、株式会社サイバーエージェント、Kotoba Technologies社(アメリカ)の研究グループが、「富岳」を用いて独自の日本語データを学習させた、日本語能力に優れた大規模言語モデル「Fugaku-LLM」を公開した。
日本語のベンチマークテスト「Japanese MT-Bench」において、国産かつ独自のデータで学習させたオープンモデルの中では最高性能を達成。GitHubでソースコード、Hugging Faceでモデルが公開されており、以下から利用することができる。
https://huggingface.co/Fugaku-LLM/Fugaku-LLM-13B
https://github.com/Fugaku-LLM/DeepSpeedFugaku
「富岳」の外観。富士通プレスリリースより