高知大学の提案がJST・共創の場形成支援プログラムに採択

高知大学(高知県高知市、学長:櫻井克年)は11月10日、同大を代表機関として高知県立大学などの学術機関や企業、室戸市、高知県らと共同提案していた『SAWACHI型健康社会共創拠点』が、科学技術振興機構(JST)の「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の「地域共創分野(育成型)」として採択されたことを発表した。

高知大学医学部が、高知市内中心部に設置したオープンイノベーション拠点『MEDi』と室戸市をフィールドとして、アカデミアと企業がもつ最新の知見を集め、デジタル治療薬などを中心とした研究開発を進めることで健康社会の実現に向けた地域の課題解決に取り組むとしている。

『SAWACHI型健康社会共創拠点』は「デジタル治療薬×室戸 → SAWACHIパーク ――「知」が隆起するまち」をビジョンとし、「デジタル治療薬」の開発を突破口に健康社会の共創を目指す。

デジタル治療薬とは、スマートフォンアプリなどのデジタル技術を通じて医師の管理下で疾病の予防・診断・治療を行う際に用いるもの。日本では2020年8月には国内初の治療用アプリがニコチン依存症治療用として薬事承認されており(参考:https://www.projectdesign.jp/199902/news/009256.php)、今後もこの領域のニーズおよび市場は大きく伸びると推測されている。

また、本事業のフィールドのひとつとなる室戸市は高知県の東部に位置し、県内で最も高齢化が進んでいるとともに、全国的に見ても高い高齢化率となっている。医療・健康に関する課題も顕在化していることが背景にある。

同拠点ではビジョンの実現に向け、「地域レジリエントなプライマリケア・エコシステムの構築」「新しいヘルスケア・低侵襲検診システムの実現」「流行の兆しを掴む感染症警戒システムの構築」の3点をターゲットに設定し、産学官共創による社会実装に向けた研究開発を進めていくとしている。

21.11.11news2

地域拠点ビジョン・ターゲット・研究開発課題の探索・構築

高知大学プレスリリースより