人口1400人の西粟倉村で生きる意味を学ぶ「留学」 生徒募集を開始

岡山県英田郡西粟倉村の教育委員会と株式会社ほんまもん(本社:京都市)は、共同事業として、京阪神などの都心から小中学生を受け入れ、地元の公立小中学校に通学させる「百森留学」の生徒募集をスタートした。現在、2022年4月の入学予定の生徒を募集しており、定期的にオンライン説明・相談会を実施している。

「百森留学」は、小学4年生から中学3年生までを対象に、寄宿舎で仲間やスタッフと寝食をともにしながら、西粟倉村内の小中学校へ通学する。1年間という期間の中で、村内のフィールドやローカルベンチャーを活用した体験プログラムや協同生活を通じて、さまざま人や価値観、生き物、植物に触れることができる。都会では決してできない経験をすることで、仲間と汗を流し、自分と向き合い、「未来を生き抜く力」へとつなげていく。

これまで西粟倉村は、他自治体で見過ごされてきた「受け入れる側」のダイバーシティ教育に力を入れてきた。現在、具体的な取り組みとして検討しているのは、地元住民や小中学校の保護者・生徒に向けた「ブラインドサッカー体験授業」の実施だ。

教育委員会では来年4月に控える「百森留学」の生徒受け入れに先立って、「受け入れる側」のダイバーシティ教育として、目隠しをしてサッカーをするパラリンピック競技「ブラインドサッカー」の体験授業を検討。「様々な障がいを抱えたり、様々な価値観の人がいる」「人の気持ちをより深く感じられる」「周りに助けられながら生きている」という気づきを得ることで、「受け入れる側」のマインドセットを狙いとし、百森留学の入学生と村民とのさらなる融和を目指している。

21.8.4news2